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異文化マネジメントとは?


マネジメントとはー。

“ビジネスにおける「経営管理」や「組織運営」のこと。「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」といった経営資源を正確に把握した上で最大限活用し、自社のミッションや部署の目標を達成すること。”


しかし、一様にマネジメントと言っても、バックグラウンドや文化の異なる組織・人材の管理は、一筋縄では行かないことも多いはず。現に、「アメリカ人のマネジメントに苦戦しています」という経営陣の皆様からの相談もよく頂戴します。

今回は、日本やその他の文化圏と比較しながら、アメリカでの異文化マネジメントに関して解説していきましょう。

1. 各国における管理職の特徴

日本・アメリカ・中国・インド・タイにおける管理職の比較分析をしたリクルートワークス実施「五カ国マネジャー調査」「五カ国リレーション調査」では、非常に興味深い内容が紹介されています。
相対的な違いを知り理解を深める為に、日米以外の国も含めた各国の特徴を紹介してみたいと思います。

プロフィール

                         
日本アメリカ 中国インドタイ
性別
男:女
96%:4%34.9%:65.1% 51.6%:48.4% 71.5%:28.5% 60.3%:39.7%
年齢
最多層
45~54歳55~59歳 30~34歳 30~34歳 35~39歳
学歴
MBA保持率
18.2%41.1% 56.4% 63.2% 78.9%
給与
対年収の
成果給の%
28.7%48.3% 38.9% 52.7% 72.2%

仕事の特徴

  • 「海外のジョブ型雇用」「日本のメンバーシップ雇用」をまさに裏付ける結果に
  • 「定型的な業務が比較的多い」米国に対し、「非定型な例外処理の対応に迫られる」日本
  • 「業務を言語化してジョブディスクリプションに記載することで不確実性の高い業務を抑える」米国に対し、「職務範囲を曖昧にし”熟練の強み”を活かして柔軟に対応する日本
                         
日本アメリカ 中国インドタイ
職務内容を
口頭や文面で
説明された
36.0%89.3% 87.3%
業績をあげる為
リスクをとる
3.9%12.1% 12.3% 41.4% 15.2%
頻繁に突発的な
業務が発生する
と強く感じる
13.8%51.1% 11.3% 45.0% 24.8%
マニュアルや
前例に従う定型的業務が多い
と強く感じる
2.8%12.4% 7.9% 43.0% 15.9%

部下・会社との関係性

  • 「部下の能力を高めることに熱心」な米国に対し、「裁量を委ね自ら率先垂範する」日本
  • 「言葉で伝えるのではなく、背中で伝えるコミュニケーション」を好む日本
  • 日本の管理職は「経営よりも従業員寄りの存在」
                         
日本アメリカ 中国インドタイ
管理職の理想像 ・模範を示し、自分にも他人にも厳しい
・決裁者として存在する
・部下の成長を促し、自信をもたせる
・誰に対しても公平で誠実である
・人徳で人心を承服させる
・気迫や寛容さを備え指導者としての風格を備えている
従業員の一人<
経営の一人
と強く感じる
6.3%34.9% 24.8% 50.7% 28.5%
会社に対して
心理的な一体感
を強く感じる
5.6%27.6% 27.7% 51.3% 32.1%
経営情報を
部下に共有せず
経営層に留める
3.4%23.8% 12.0% 42.1% 22.2%

2. アメリカでのマネジメントTips

押しなべて「マネジメント」と言っても、文化圏ごとに求められる像や業務内容が大きくことなることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

それでは次は、アメリカの管理職にスポットを当て、どのように部下とコミュニケーションを取り動機づけしていくべきか、実際のヒントとなる情報をご紹介します。

マイクロマネジメント < 独立独歩

人事系調査会社 Comparablyが2,000人の米人労働者を対象に行なった調査によると、いかにアメリカでマイクロマネジメントが嫌厭されているかが見て取れます。

日本で社会人の基本とされる「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」は、アメリカでは通用しないと思った方が吉かもしれません。

先述のように、ジョブ型雇用のアメリカでは「上司よりも担当者の方がその分野を熟知している」ということもごくごく一般的。進捗確認を逐一行い、指示を仰ぐことを求めるスタイルではなく、上司は専門家である部下を信用し、口出ししすぎず、報告を待つことが好ましいと言えそうです。

階級主義 < 平等主義

幼少期から目上の人を尊重することを教わる日本。
一方でアメリカは、上下関係や年齢は関係はありません。もちろん人の上に立つリーダーが決定権や責任を持つことに変わりはないものの、全員が一人の人として尊重される文化があり、社内でもカジュアルに意見が交換されます。

「フラットで自由な組織」を目指し、2007年に提唱されたのがホラクラシー組織は、まさにこの米国の平等主義を映し出しているのではないでしょうか。

提供:創業手帳

一定の権限者だけが意思決定権限を持つトップダウンな体制は、米国は嫌厭されてしまうかも。
個々に権限を移譲し、自主的に行動していく組織体系と相性がいいと言えそうです。

褒め上手は人を動かす

日本では会議の場で個人が叱責や注意をされる光景は珍しくありませんが、これはアメリカでは「感情がコントロールできない未熟な人間」と見なされる可能性もあります。

また、褒める文化が根付いているこの国。大っぴらにネガティブなフィードバックを伝えることは、相手のモチベーションを下げることに繋がりかねません。

ここで効果的なのが、サンドウィッチ話法批判的な内容を伝える際は、褒め言葉でサンドして伝えることで建設的なダメ出しをすることが常套手段だと言われています。

以下にて、相手を褒める際に使える英語フレーズをいくつか紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

  • You did a great job!
  • It’s a pleasure working with you.
  • Thank you for your hard work.
  • Keep up the great work.
  • You’ve been a great addition to the team!
  • I knew you could do it.
  • That’s impressive.
  • We appreciate your reliability.
  • You’re the best!
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異文化における組織運営は、決して簡単なことではないです。特にアメリカのように、ひとつに国にさまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まっている場合は尚更。日本式のマネジメントを押し通すのではなく、柔軟性・適応力を持って挑みたいですね。その過程で今回の記事が参考になれば嬉しく思います。

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