
「TOEICが高得点であることを、面接でアピールした方がいいですか?」
そんな相談を受けることがあります。
答えは、必ずしもYESではありません。
もちろん、英語力の高さを示す材料にはなるでしょう。
しかし米国の採用面接では、それが決定的な評価ポイントになることはほとんどありません。
企業が知りたいのは、スコアではなく「英語で何ができるか」だからです。
本記事では、日本とアメリカの英語評価の違いを整理し、“採用される英語”へ近づく具体的な方法まで解説します。

日本は世界でも有数の「英語試験大国」です。
TOEIC、英検、TOEFL、IELTSなど、英語能力を測る試験が社会のさまざまな場面で活用されています。
特にTOEICは企業での評価指標として広く使われており、
IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の公表データによると、近年の受験者数は以下の通りです。
| 年 | 受験者数 |
|---|---|
| 2019年 | 約266万人 |
| 2020年 | 約197万(パンデミック影響) | 2021年 | 約230万人 | 2022年 | 約243万人 | 2023年 | 約248万人 |
また、英検の年間受験者数は約400万人とも言われており、日本では英語能力を資格やスコアで証明する文化が強く根付いています。
実際、企業や大学では次のような基準が設定されることも珍しくありません。
つまり日本では、英語は能力そのものというよりも、スコアや資格で証明する対象として扱われることが多いのです。

米国の一般的な就職活動で、TOEICの提出を求められることはほぼありません。
英語試験が使われるのは、次のような非ネイティブ向けの確認が中心。
企業側の発想は非常にシンプルです。
「面接で話せるかどうか見れば分かる。」英語は能力というより、前提条件なのです。
その為評価されるのは、「スコアの高さ」「発音の美しさ」「文法の性格さ」ではなく、「結論が明確」「説明が端的」「数字で語れる」といった伝える力です。

口頭の英語力は、テスト勉強だけでは伸びません。
構造を学び、実際に話し、フィードバックを受けることで磨かれていきます。
ここでは、面接英語を鍛えるために役立つツールをいくつか紹介します。




日本の面接では好まれる回答でも、アメリカの面接では評価されないことがあります。
実際に多くの候補者がつまずくポイントは、次のような点です。
謙虚さが美徳とされる日本では、「サポートしました」「関わりました」といった表現を使うことが多くあります。
しかし英語面接では、具体的に何を達成したのかを必ず問われます。
など、数字で成果を説明することが重要です。
日本では「チームの成果です」と答えることが好まれる場面も多いでしょう。
もちろん米国・英語圏でも、チームワークは大切です。
しかしそこにフォーカスしすぎる必要はありません。
など、自分の役割・個人としての貢献を明確に説明することが重要です。
日本人候補者が意外と戸惑うのが、沈黙の扱い方です。
日本では、会話の「間」や空気を読むこともコミュニケーションの一部とされています。いわゆるハイコンテクスト文化と呼ばれるもので、言葉だけでなく文脈や沈黙も意味を持つことがあります。
しかしアメリカの面接では、沈黙は特別な意味を持つものではなく、単に考える時間(thinking time)として自然に受け取られます。そのため質問のあと、数秒考えることは問題ないのです。
一方、日本人は沈黙を避けようとして
などと言いながら、話しつつ答えを探してしまうケースがあります。結果として「話が長くなる」「結論がぼやける」「何を伝えたいのか分かりにくくなる」といったことが起こりがちです。
実は面接官は、数秒の沈黙をほとんど気にしていません。
むしろ「少し考えます/Let me think for a second.」と一言添えてから答えた方が、落ち着いていて論理的な印象を与えることもあるでしょう。
沈黙を恐れず、焦らず、考えてから結論を伝えることが大切です。
